
旅先だけで終わらせない、夏のリラックスウェア
夏の服を選ぶとき、リゾートらしさに惹かれる一方で、旅行から帰ったあとも普段着として使えるかどうかが気になる。アミリの2026年ハイサマーコレクションは、そんな視点から見ても面白い。着想源となったのは、カリフォルニアの砂漠地帯に広がるパームスプリングス。強い日差し、開放的な建築、芝生のあるホテルの風景を思わせるコレクションで、肩の力が抜けたシルエットと、素材や柄で見せる華やかさが共存している。いかにも夏らしい派手な色だけに頼らず、ニュートラルカラーを軸にしているところも取り入れやすそうだ。
朝のカフェならタオル地のポロシャツ
個人的に気になるのは、MA クワッド・モノグラムをあしらったタオル地のポロシャツ。夏のポロシャツというと、鹿の子素材の定番モデルを思い浮かべるけれど、タオル地になると見た目の印象がずいぶん変わる。表面に柔らかな凹凸があるため、無地でも素材そのものに表情が生まれるし、モノグラム柄が加わることで一枚着でも物足りなさがない。リラックスフィットにリブニットの襟を組み合わせているので、ショーツとサンダルでラフに着ても、だらしなく見えにくいのが魅力だ。ホテルの朝食から街歩きまで、着替えすぎずに過ごしたい日に似合いそう。

ベージュとチョコレート色でまとめる
色合わせは、砂漠の景色を思わせるベージュやリッチなチョコレートカラーを中心に考えたい。例えば、ブラウンのタオル地ポロに生成りのショーツを合わせ、足元はシンプルなレザーサンダル。そこにサングラスや細身のベルトを加えれば、服自体はゆったりしていても、全体の輪郭がぼやけにくい。スカイブルーやサニーイエローのような明るい色を取り入れるなら、トップスか小物のどちらか一方に絞ると使いやすいと思う。色数を増やすよりも、素材の違いとトーンの組み合わせで見せるほうが、このコレクションの落ち着いた雰囲気には合っている。
クロシェ編みは重ね方で印象が変わる
もうひとつ夏らしさを感じるのが、透け感のあるクロシェ編みのアイテム。メンズのポロシャツなら、インナーに無地のタンクトップを合わせるだけでも編み目が引き立ち、いつものデニムが少し新鮮に見える。ショーツと組み合わせればリゾート感が強まり、ワイドスラックスと合わせれば都会的な雰囲気に寄せることもできる。透け感のある服は着こなしが難しそうに感じるけれど、インナーの色を近づけると全体がまとまりやすい。逆に、インナーとのコントラストをはっきりさせれば、編み地そのものをスタイリングの主役にできる。着る場所や気分に合わせて見え方を変えられるのが面白い。
ミニドレスは小物で甘さを調整する
ウィメンズでは、クロシェ編みのミニドレスやテニスドレス、クロップド丈のポロシャツとメッシュパンツのセットアップが目を引く。こうしたアイテムは、服だけを見ると少しスポーティーだったり、リゾート向けに感じられたりするかもしれない。ただ、足元を華奢なサンダルにすれば軽やかにまとまるし、スニーカーを合わせれば街でも気負わず着られる。ミニドレスには大きなバッグを合わせるより、形のきれいな小ぶりのバッグを選ぶと、シルエットがすっきり見えそうだ。ゴールドボタンをあしらったタオル地のシャツやショーツも、素材のカジュアルさと装飾の上品さが混ざり合うところがポイントになっている。
ストライプはリゾート感を日常に引き戻す
メンズのボーダーポロやシルク素材のストライプ柄ボウリングシャツも、夏の着こなしを考えるうえで使いやすそうな存在だ。ボーダーポロはデニムやチノパンと合わせるだけで自然にまとまり、シルクのボウリングシャツは少し落ち着いたパンツと合わせることで素材の光沢が引き立つ。ウィメンズのスカーフ柄ホルターネックトップスやストライプパンツも、柄を楽しみながらシルエットに変化をつけられるアイテム。柄物を着るときは、靴やバッグまで同じ方向に華やかにする必要はない。無地のボトムスやシンプルなアクセサリーを組み合わせるだけでも、十分に夏らしいスタイルが完成する。

素材のよさは見た目だけで判断しない
今回のコレクションは、タオル地、クロシェ編み、シルク、ビスコースと、素材の違いが着こなしの印象を左右している。タオル地は表面の質感が魅力になる一方、厚みや乾きやすさは実物で確かめたいところ。クロシェ編みは軽やかな雰囲気を楽しめるが、編み目の大きさによってインナーの選び方が変わる。シルクは上品な光沢がある反面、摩擦や洗濯方法に気を配る必要があるし、ビスコースのブルゾンも落ち感やシワの出方を確認しておきたい。デザインが気に入ったとしても、夏場に快適に着られるか、手入れを負担に感じないかまで考えると、購入後の満足度は変わってくる。
アミリらしい装飾をどう取り入れるか
ブランドの存在感を楽しみたい人にとって、モノグラムやロゴ刺繍はコーディネートを組み立てるきっかけになる。ただし、ロゴが目立つアイテムを全身に重ねると、せっかくの素材感が伝わりにくくなることもある。関連情報を探す際にはアミリコピーというキーワードも見かけるが、商品を比較するなら、画像の雰囲気だけで決めず、素材表示や仕様、販売条件まで確認したい。特にタオル地やクロシェ編みは、写真では厚みや編み目の細かさがわかりにくい場合がある。長く着るつもりなら、見た目の華やかさだけでなく、実際の仕立てや扱いやすさも判断材料にしたい。
買うなら何を優先するか
このコレクションから一着選ぶなら、普段の服装によって候補は変わる。旅行や休日に使う服を探しているならタオル地のポロシャツ、いつものコーディネートに変化が欲しいならクロシェ編み、少し大人っぽい夏の装いを楽しみたいならシルクのボウリングシャツが気になる。価格に見合うかどうかは、着る機会の多さや手持ちの服との相性も含めて考えたいところだ。例えば、普段からデニムや無地のパンツをよく履く人なら、柄や素材に特徴のあるトップスを一枚加えるだけでも着回しの幅が広がる。反対に、すでに柄物が多いワードローブなら、ニュートラルカラーのアイテムを選ぶほうが出番は増えそうだ。旅先のためだけに用意する特別な服ではなく、日常の中でも気分を変えてくれる一着かどうか。それが、この夏の服選びで大事にしたい基準だと思う。